let there be light
ネオロマ中心はきちがえロマンスサイト。ラブΦサミットとか魔恋の六騎士の二次創作で更新中です☆
Bright Moon
- 2012/10/07 (Sun) |
- (創作)ラブΦサミット |
- CM(0) |
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……ひっさびさの!ラブサミ!ですよ奥さん!!!(←誰が奥さんだ)
えっとですね、ついったで魔恋のお題診断が面白くて、ラブサミでもできないかな~と思いまして。
「音楽プレーヤーをランダムでかけてはじめに出た曲をテーマにして書く」というまわりくどい企画を勝手に考えました\(^o^)/
キャラはアイウエオ順(公式のキャラ順忘れたのでwww)で、一番手は大本命のアレクセイです。
でもってお題となった楽曲は、てらしーの「blue moon」。
失恋ソングじゃん\(^o^)/
とゆーわけで、歌詞に夜の描写とかがあったので、そこからゴーインにお話作りました……
短いですが、不定期ですが、とりあえずロトΦ全員分を書こうと思います。
(あとはパジャマパーティーね!そっちもがんばろうね私!)
Bright Moon
スケート場を出た途端に、刺すような冷気が彼の体を包んだ。
子供の頃から慣れ親しんだ寒さとはいえ、トレーニング後の疲れた身にはひときわ厳しく感じられる。
通りに並ぶ店のウインドウを覗いて時間を確認すると、夜の6時。
(―――日本は、もう深夜に近いな……)
ふとそんなことを考えてから、アレクセイは思わず苦笑した。
今いるロシアでの時刻と同時に、日本の時刻まで気になるなんて。
もちろんそれは、彼が日本の学校に通う身だからという理由だけではなくて。
―――愛しい恋人が、彼の地にいるから。
ゆいはもう、眠っているだろうか。
煉瓦造りの道を踏みしめながら思いをはせていると、ふいにダウンコートのポケットの中で携帯電話が震えた。
取り出して確かめると、ゆいからの着信。
「……もしもし」
急いで携帯電話を耳にあてると「隼人さん?」とためらいがちな、けれどもどこか興奮気味な声が響いた。
「ごめんなさい。今、大丈夫ですか?」
「ああ。どうかしたのか」
「そろそろ練習が終わる頃だと思って……月が、すごく綺麗なんです。そっちでも見えませんか?」
アレクセイははっと空を見上げた。
ゆいの言葉どおり、澄んだ冬空に鮮やかな満月が照り輝いている。
「よく見える。そうか、日本でも見えているんだな」
「モスクワと日本は遠いけど……でも私たち、同じ月を見ることはできるんですよね」
感慨深そうな声が、かすかに湿り気を帯びているのがわかった。
寂しいだろう。こまめに連絡を取り合うようにしてはいるが、彼女には勉強、自分はフィギュアの練習があって、ゆっくりと話すことは難しい。こんな時、日常生活に残された方がより寂しい思いをするものだ。
「……寂しいか?」
思うよりも先に、そう口をついて出ていた。
「寂しいです」
ゆいの答えは早かった。
「―――すごく寂しい。隼人さんのことが大好きだから。離れていて寂しいのは、当たり前ですよね」
「そうだな。だから、俺も寂しい。早くお前に会いたい。声だけじゃなくて……」
お前の笑顔が見たい。
その手に触れて、ぬくもりを確かめて。
「……愛してる」
どっと胸の中に溢れ出した感情を伝えきれなくて、アレクセイはただそれだけ言った。
「私もです」
「あと1週間で帰る。そうしたら、埋め合わせをするから」
「楽しみにしていますね。でも、無理しないでください。日本に帰っても、大会までは忙しいでしょうから」
ゆいの口調に、普段どおりの明るさが戻ってきた。眩しくて無邪気な、それでいて彼の気持ちを推し量って控えめに輝く、優しい光。
「疲れているのに、電話してごめんなさい。明日もがんばってくださいね」
「ああ。……おやすみ」
「おやすみなさい」
電話を切ると、アレクセイはほとんど小走りで歩き出した。
立ち止まっていたために、体がすっかり冷え切ってしまっている。吐く息の白さに、しかし心が曇ることはなかった。
夜は月と星の光が。それから昼間は太陽の光が。雲も、風も、空ぜんぶで―――ゆいと繋がっている。
寂しくて、切なくて、それでも自分は一人きりではないのだ。
冴え渡る満月が柔らかい光を投げかけて、彼の歩く道を導くように照らした。
アレクセイルートの最後、フィギュア大会のちょっと前のお話です。
気持ちが通じ合った直後でたいそう気持ちが盛り上がっていただろうに、大会前のトレーニングで離ればなれになってたんですよね確か……。
相手がロイやエミリオあたりだとモメて喧嘩ップルな展開にするのも美味しいけど、この二人だとお互いに物分りがよくて穏やかそう。
ちなみに日本とモスクワの時差は、日本の方がプラス5時間くらいだそうです。
ホントは真昼に月が見えて興奮したゆいが夜のモスクワに電話する、って展開にしたかったんですけど、ムリでしたwww
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